新型ハリアーは遅い?

2020年に4代目が発売されたハリアーは、ラグジュアリーSUVの代名詞とも言える人気車種です。

オフロードよりも都会が似合う洗練されたSUVですが、加速性能はどうなのでしょうか?

ネットを見ると遅いという口コミや加速が悪いなどの評価も見受けられますよね。

そこで、当記事ではハリアーのガソリンエンジンとハイブリッドの加速性能をライバル車種との比較もあわせて紹介します。

rina

高速道路の利用回数が多い方や追い越しをするときにもたつくのが嫌な人は、ぜひ参考にしてください。

新型ハリアーの加速性能とスペック

4代目の80系ハリアーには「直列4気筒2.0Lのガソリンエンジン」「直列4気筒2.5L+モーターのハイブリッド」のパワートレインがラインナップされているので、それぞれについて解説します。

直列4気筒2.0Lのガソリンエンジン

まずはガソリンエンジンのモデルのスペックを見てみましょう。

  • エンジン:直列4気筒
  • 総排気量:1986cc
  • 最高出力:171ps(126kW)/6600rpm
  • 最大トルク:21.1kg・m(207N・m)/4800rpm
  • 車両重量:1530kg
  • パワーウェイトレシオ:8.94kg/ps

ターボが付いていない自然吸気エンジンなのでアクセルを踏んだ分だけダイレクトに加速しますが、最大トルクが4800rpmなのでスムーズに加速するまでは時間がかかります。

トヨタが開発した燃焼効率のよいダイナミックフォースエンジンは高い評価を受けていますが、車両重量が1500kgを超えるハリアーだと非力な印象を受けますね。

0-100km/hは8.7秒

停止時からフル加速して100km/hに到達するまでの時間である0-100km/はトヨタが公表していませんが、Youtubeのベタ踏みチャンネルによると8.7秒です。

ハリアーの車重と2.0Lエンジンであることを考えると、このタイムは上出来です。

搭載されている無段階変速機「Direct Shift-CVT」に、変速ラグがほとんどないことが要因と言えるでしょう。

出典:新型「無段変速機(CVT)」 -Direct Shift-CVT- | TNGA | モビリティ | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト

このグラフを見ると、輸入車で多く採用されているデュアルクラッチ(DCT)並の変速タイムであることが分かります。

ただし、CVT独特のエンジン回転数と加速感が一致しない気持ち悪さがあります、

直列4気筒2.5L+モーターのハイブリッド

次はハイブリッドのスペックを見ていきましょう。

  • エンジン:直列4気筒+モーター
  • 総排気量:2487cc
  • 最高出力:178ps(131kW)/5700rpm
  • 最大トルク:22.5kg・m(221N・m)/3600~5200rpm
  • モーター出力:120ps(88kW)
  • モータートルク:20.6kg・m(202N・m)
  • 車両重量:1620kg
  • パワーウェイトレシオ:7.30kg/ps

モーターが追加されることで総出力は222psとなり、ガソリンエンジンの171psよりも約20psもパワーがあります。

また、最大トルクが出る回転数も3600~5200rpmと低いため、ハイブリッドのほうが加速性能に優れます。

0-100km/hは7.2秒

ハイブリッドの0-100km/hも公表されていませんが、Youtubeの【ものづくり研究所】Ken_channelによると7.2秒です。

ガソリンエンジンの0-100km/hが8.7秒なので、ハイブリッドのほうが1.5秒早いことが分かりました。

というわけで、加速性能を重視するならハイブリッドを選ぶのがおすすめです!

ライバル車種の加速性能とスペック

次はハリアーハイブリッドと以下のライバル車種でスペックと加速性能を比較をします。

  • 日産・エクストレイル
  • ホンダ・ヴェゼル
  • マツダ・CX-5
  • スバル・フォレスター

日産・エクストレイル ハイブリッド

日産のエクストレイル

エクストレイル ハイブリッドはハリアー ハイブリッドと同じく「直列4気筒+モーターにCVT」のパワートレインです。

  • エンジン:直列4気筒+モーター
  • 総排気量:1997cc
  • 最高出力:182ps(134kW)/6000rpm
  • 最大トルク:21.1kg・m(207N・m)/4400rpm
  • 車両重量:1620kg
  • パワーウェイトレシオ:8.90kg/ps

スペック的にはやや物足りなさを感じますが、0-100km/hはどうなのでしょうか?

べた踏みチャンネルの計測によると、0-100km/hは8.3秒です。

rina

ハリアーHVが7.2秒なので、やはりスペック通り加速はいまいちですね。

ホンダ・ヴェゼル

ホンダのヴェゼル

ホンダの新型2代目ヴェゼルは2021年4月に発売された最新車種です。

4代目ハリアーは2020年6月に発売ですから、満を持して導入されたホンダの自信作と言えるでしょう。

では、スペックを見ていきます。

  • エンジン:直列4気筒+モーター
  • 総排気量:1496cc
  • 最高出力:106ps(78kW)/6000~6400rpm
  • 最大トルク:13.0kg・m(127N・m)/4500~5000rpm
  • 車両重量:1380kg
  • パワーウェイトレシオ:13.02kg/ps

システム最高出力は公表されていませんが、0-100km/sのタイムはべた踏みちゃんねるによると9.2秒でした。

エンジンが1.5Lなので、やはり加速はハリアーやエクストレイルよりも劣りますね。

マツダ・CX-5

マツダのcx-5

マツダのCX-5はディーゼルならではの太いトルクと燃費の良さが高い評価を受けている人気車種。

スペックを見て分かるようにトルクがあるので、ストップ&ゴーを繰り返す一般道や坂道の多いワインディングロードでもストレスなく運転することができます。

  • エンジン:直列4気筒ディーゼル
  • 総排気量:2188cc
  • 最高出力:200ps(147kW)/4000rpm
  • 最大トルク:45.9kg・m(450N・m)/2000rpm
  • 車両重量:1630kg
  • パワーウェイトレシオ:8.15kg/ps

気になる0-100km/hのタイムですが、車系youtuber天津飯日記さんの計測によると約7.7秒です。

ハリアーHVの7.2秒に迫る高タイムを叩き出しました。

スバル・フォレスター

スバルのフォレスター

5代目のSK系フォレスターのパワートレインはグレードによって、1.8Lのダウンサイジングターボと2.0Lにモーターを搭載したハイブリッドに分かれています。

今回はスペックに優れるハイブリッドモデルでライバル車種と比較をします。

  • エンジン:直列4気筒+モーター
  • 総排気量:1995cc
  • 最高出力:145ps(107kW)/6000rpm
  • 最大トルク:19.2kg・m(188N・m)/4000rpm
  • モーター出力:13.6ps(10kW)
  • モータートルク:6.6kg・m(65N・m)
  • 車両重量:1620kg
  • パワーウェイトレシオ:11.17kg/ps

水平対向エンジンにe-BOXERという新開発のHVシステムを搭載しており、加速性能にも期待が高まりますがその結果はどうでしょうか?

MASARUモータースさんの計測によると約13.2秒です、、、

他の車種は10秒以下なので加速性能だけ見るとフォレスターは圧倒的に劣ることが分かりました。

CVTのステップ制御によりモタツクようなので、加速を重視する方の選択肢からは外れてしまいます。

ライバル車種との比較表

ハリアーと紹介したライバル車種との加速性能を一覧にして比較表にまとめました。

車種名 0-100km/h[s]
ハリアー(ガソリン) 8.7秒
ハリアー(ハイブリッド) 7.2秒
エクストレイル 8.3秒
ヴェゼル 9.2秒
CX-5 7.7秒
フォレスター 13.2秒

この表を見て分かるように最も加速が早いのはハリアー(ハイブリッド)で、0-100km/hは7.2秒です。

2位はクリーンディーゼルを搭載したCX-5の7.7秒、そして3位はエクストレイルの8.3秒となります。

予想以上に遅いのがフォレスターですが、個体差や計測方法にもより一概には言えないので参考程度に見てください。

加速性能を重視するならハイブリッドを選ぼう

新型ハリアーのハイブリッド

新型ハリアーのハイブリッドは国産SUVのライバル車種と比較しても最も加速性能に優れています。

追い越し時だけではなく坂道や峠の多いワインディンロードでもモーターの力により、ストレスなく運転することができます。

2.0LのNAエンジンだとスペック的にも非力なので、高速道路に合流するときや追い越し加速をするときにパワー不足を感じるかもしれません。

ハイブリッドの新車価格は3,580,000円~、NAエンジンは2,990,000円~の設定で約50万円の差額があります。

rina

ただ、ハイブリッドの方が加速が良いだけではなく低燃費で維持費も安いので、私のおすすめはハイブリッドです。

乗り換えで売却するときもハイブリッドの方が高いですからね!