フィアット・パンダは可愛らしいデザインのコンパクトSUVです。
ただ、イタリア車なので故障が多いことでも知られています。
そこで、今回はパンダでよくある故障と修理費用をまとめました。
原因と対処方法についても紹介するので、不具合に悩まされている方や購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
フィアット・パンダの故障と修理費用
パンダの故障は「デュアロジックの動作不良」、「タイミングベルト切れ」、「エンジンチェックランプの点灯」などエンジンに関することが多いです。
では、詳細について見ていきましょう。
デュアロジックの動作不良(ギアが変わらない)
パンダのトランスミッションはセミオートマのデュアロジックで、ダイレクト感のある走りを楽しめますが壊れやすいです。
デュアロジックの動作不良によりギアが変わらなくなったときは、車を路肩によせてディーラーに連絡しましょう。
壊れる前兆としては「ギアが変わるタイミングが遅い」、「アクセルを踏んでも加速しない」、「変速ショックが大きくなる」といったことが挙げられます。
少しでも違和感を感じたら、完全に壊れてしまう前にメンテナンスを受けるのがおすすめです。
オイルタンク、アクチュエーター、クラッチなど構成部品も多いので、修理費用は高額になりますからね。
- アクチュエーターの交換:約10万円
- クラッチの交換:約10万円
- デュアロジックの交換:約20万円
タイミングベルトが切れた
パンダの1.2Lモデルはタイミングベルトを採用しているので、走行距離が約10万kmになったら交換が必要です。
10万kmを迎える前に切れてしまうことも多々あるので、ボンネット(エンジンルーム)から普段と違う異音やガタツキを感じたら早急に車を止めるのが正しい対処方法です。
タイミングベルトが切れても車を走らせることはできますが、エンジンに大きなダメージを与えてしまいますし、最悪の場合だとエンジンそのものが壊れてしまいますからね。
修理費用は部品代と工賃込みで約10万円です。
[char no=”8″ char=”rina”] 0.9Lのツインエアモデルならタイミングチェーンなので、切れる心配をする必要はありませんし基本的にメンテナンスフリーです。[/char]
エンジンチェックランプの点灯
エンジンチェックランプが点灯する原因で多いのは、イグニッションコイルの劣化です。
パンダのツインエアエンジンは2気筒なので、イグニッションコイルは2本しかありません。
4気筒や6気筒であれば1本が不良になっても、さほど大きなダメージはありませんが、ツインエアの場合は早めに対処しましょう。
また、イタリア車は警告灯が点灯しても次の日には何故か消えていることがよくありますが、何らかの異常を検知したのは間違いないので、早めにディーラーへ入庫して下さい。
OBD2(故障診断コネクタ)に警告灯の履歴は残っていますから、原因を追求することが大切です。
エアコンのドレンホースから水漏れ
イタリア車は国産車と違ってドレンホースの劣化が早いため、水漏れがよく起こります。
雨が降ってないのに車の下に水たまりができていたら、水漏れを疑いましょう。
すぐに重大なトラブルを引き起こすわけではありませんが、早めにメンテナンスまたは修理を受けるのがベスト。
修理費用は約3万~5万円です。
フィアット・パンダが故障したときの対処方法
運転中に違和感を感じる、警告灯が点灯した、壊れたときの対処方法を紹介します。
ディーラーに連絡する
まずはディーラーに連絡することが大切です。
現状を伝えることでプロの営業マンやメカニックが適切な対応を教えてくれますからね。
小さなトラブルだからといって運転を続けてしまうと車に大きなダメージを与えてしまい、走行不能になる恐れがあります。
不具合の多いイタリア車ですが、一つ一つの不具合をきちんと修理していけば長く所有することができます。
リコール情報を確認する
走行中に違和感を感じたときには、フィアット・クライスラージャパンの公式サイトからリコール情報を確認してみましょう。
もし、あなたの愛車がリコール対象で症状が改善されていない場合は、ディーラーに連絡をして対応してもらいましょう。
特に中古車を購入した場合はリコールが改善されていないことが多いので要注意!
- 2017年5月:サイド・エアバッグに関わる改善措置
- 2011年8月:ステアリング・シャフトに関わる改善措置
- 2010年2月:ABSコントロール・モジュールに関わる改善措置
フィアット・パンダが故障する原因
フィアット・パンダが故障する主な原因をまとめました。
今から紹介することに当てはまっていることがあれば改善することで、リスクを減らすことができますよ!
定期的なメンテナンスを受けていない
信頼性の高い国産車と違って、フィアット・パンダは整備を受けていないと、故障リスクが増大します。
定期的にメンテナンスをしてエンジンオイル、バッテリー、スパークプラグなど消耗品の交換を適切に行うことが何よりも大切です。
法定12ヶ月点検と車検の他にも、日常点検やメーカー推奨点検も忘れずに受けましょうね。
ストップ&ゴーが多い
日本の道路は信号が多くて渋滞も多いので、停止と発信を繰り返すストップ&ゴーも多くなります。
フィアット・パンダの変速方式であるデュアロジックは、アクチュエーターによってクラッチ操作を行いギアを変えるので、ストップ&ゴーを繰り返すと動作回数が多くなり壊れやすくなります。
毎日の通勤で渋滞に巻き込まれる場合は、デュアロジックではなくトルクコンバーター式ATを採用した車を選ぶのが得策かもしれません。
青空駐車をしている
国産車は日本の四季による温湿度の変化に耐えられるように設計されていますが、イタリア車は温湿度に弱いです。
特に高温多湿になる日本の夏はイタリア車にとっては過酷な環境で、青空駐車だと樹脂製・ゴム製のパーツが劣化しやすくて亀裂・破損の原因になります。
例えば国産車なら100℃まで耐えられるパーツでも、イタリア車は70℃までしか耐えられないことがあるので、真夏の炎天下で駐車すると故障リスクが増大することを覚えておきましょう。
理想は車庫または直射日光を遮る屋根のある駐車場に保管することです。
故障の心配なく乗る方法
故障の多いフィアット・パンダですが、できるだけ心配なく安心して乗る方法を紹介します。
はじめての輸入車として検討している方は必見です。
正規ディーラーで新車を購入する
正規ディーラーで新車を購入することで24時間ロードサービスと3年間の保証が付きますし、有償になりますがメンテナンスパッケージの「イージーケア」、「イージーケアセブン」という追加パッケージに加入できます。
長く所有するつもりなら新車保証を最大5年間に延長できる「エクステンデッド ワランティー」にも忘れず加入しましょう。
ボディ補償、ガラス補償、タイヤ補償が付いたFCAプレミアムプラスなど、さらに安心のプログラムも付けられるので金銭面で余裕のある方は新車がおすすめです。
万が一、リコールがあってもディーラーから連絡が来て、すぐ改善してくれるなどメリットは大きいです。
認定中古車を購入する
車購入の費用を抑えたい人におすすめなのが、フィアットの認定中古車「Autoexpert(オートエキスパート)」です。
認定中古車なら独自の基準を満たしていますし、ディーラーでアフターサポートも適切に受けることができます。
ただ、パンダはフィアット500(チンクエチェント)に比べて個体数が少ないので、あなたの希望にあった車が認定中古車として出てくるかはタイミング次第と言ったところ。
- 2年保証
- 24時間ロードサービス
- 新車登録から7年未満
- 走行距離8万km以内
- 最大100項目の基準をクリア
イタリア車に強いショップを見つけておく
イタリア車には熱烈なファンがいるため、専門に取り扱っているショップは全国にあります。
あなたの住んでる地域にイタリア車専門ショップがあるか調べておくとカーライフをより充実させることができます。
メンテナンスや故障対応だけではなく、ディーラーには頼みにくいマフラー交換やコーディングなどのカスタムを頼むことができますからね。
- 東京都:GENIO(ジニオ)
- 神奈川県:TEZZO(テッツォ)
- 愛知県:アクトオートサロン
- 京都府:ホリイトレーディング
- 福岡県:テクニカルオートヒグチ
まとめ
フィアット・パンダは徹底した品質管理のもとで作られた日本車に比べると壊れやすいですが、新車で買えば3年保証が付きますし認定中古車は2年保証が付きます。
保証期間内なら壊れてもディーラーで専門のメカニックが無償で修理してくれるので、必要以上に心配する必要はありません。
独特のポップなデザインは日本車にない魅力ですし、デュアロジックのダイレクト感ある走りも他のコンパクトSUVには無い楽しさです。
車をただの移動手段として考える人には向いていませんが、車が大好きな方にはピッタリの車。
壊れても直すたびに愛着が湧いてきますし、所有して楽しい車であることは間違いないので、ぜひ近くのディーラーを訪れてみましょう!
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