ボルボはスウェーデンの自動車メーカーでお洒落なデザインと高い安全性能で日本でも人気が高いブランドです。
ただ輸入車だから故障が心配という声もよく耳にします。
そこで今回はボルボが欲しいけど故障が心配な方に向けて、他メーカーと比較した故障率や実際に起きた故障事例を車種別にまとめ!
またトラブルの心配を少なく安心して乗る方法についても解説したので、ボルボの故障について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください!
ボルボの故障率はどれぐらい?
ボルボなどの輸入車は国産車に比べて故障が多いイメージがありますが、実際はどうなんでしょうか?
まずは故障の頻度について知るためにアメリカの市場調査会社『J.D.パワー』が公表している自動車初期品質調査という新車購入後から約1年間の不具合件数をブランド別にまとめた調査結果を紹介します。
不具合件数は各メーカー100台当たりの数値として集計されたもので、数値が低いほど壊れにくいメーカーです。
自動車初期品質調査はJ.D.パワーが公平な第三者機関として実際に車を購入したユーザーを対象に調査を行っており、かなり信頼できる結果なのでボルボの購入を検討しているなら参考にしてください!
[char no=”8″ char=”rina”] 不具合指摘件数は内外装、エンジン、トランスミッションなど以下の計8分野223項目を合わせて総合的に集計しています。[/char]
- 外装
- 内装
- シート
- 空調(エアコン)
- 走行性能
- 装備品/コントロール/ディスプレイ
- オーディオ/ナビゲーション
- エンジン/トランスミッション
2018年日本自動車初期品質調査の結果
順位 | メーカー | 不具合指摘件数 |
1 | ダイハツ | 57 |
2 | ホンダ | 61 |
3 | ベンツ | 62 |
4 | トヨタ | 64 |
5 | レクサス | 65 |
6 | 日産 | 67 |
– | 業界平均 | 67 |
7 | スズキ | 72 |
8 | 三菱 | 76 |
8 | スバル | 76 |
9 | BMW | 81 |
10 | マツダ | 88 |
11 | MINI | 91 |
12 | ボルボ | 98 |
13 | VW | 113 |
14 | アウディ | 127 |
Source:J.D. パワー 2018年日本自動車初期品質調査 (IQS)
ボルボは14メーカー中で12位という結果になりました。
ボルボより下位なのはVW(フォルクスワーゲン)とアウディだけなので、他の輸入車メーカーと比較しても壊れやすいみたいです、、、
国産車メーカーは軒並み上位にランクインいますから、国産車よりも壊れやすいのは間違いありません。
ボルボの故障率が高くて壊れやすい理由とは?
では、なぜボルボは故障が多くて壊れやすいんでしょうか?
次はその、理由について解説します!
最先端の安全装備が標準で付いているから
ボルボは数ある自動車メーカーの中で最も安全な車と言われおり、自動ブレーキやブラインドスポットなど事故を防ぐための安全装備『インテリセーフ』が標準で付いています。
今でこそほとんどのメーカーで安全装備の開発に力を入れていますが、ボルボは創業当時から自動車の安全性と事故を減らすために尽力してきました。
万が一、人身事故を起こしてしまったときのために歩行者用エアバッグを採用したのもボルボが世界で初めてです。
ただ、最新の装備は開発段階では発見できなかった不具合が市販されてから見つかることが多いため、故障やリコールがどうしても多くなってしまうんです。
やっぱり、最新の装備や電子制御のシステムが多いほど不具合は起きやすいですからね。
[char no=”8″ char=”rina”] ちなみに日本の軽やコンパクトカーが滅多に壊れないのは装備が少ないのも一つの理由です。[/char]
日本の気候がボルボの車にとっては過酷な環境だから
日本はボルボの開発・生産の拠点であるスウェーデンに比べると、かなり高温多湿の気候なのでボルボの車にとっては過酷な環境と言えます。
ボルボの車に使われている電子基板、樹脂、ゴムなどの部品は国産車に比べて耐熱性が悪いため、劣化が早くて壊れやすいんです。
スウェーデンは夏の平均最高気温でも25℃程度ですが、日本の夏は30℃を超えるのが当たり前。
特に都市部は森や川などの自然がほとんどなくて、コンクリートで舗装された道や高層ビルが立ち並んでいるため、ヒートアイランド現象によりさらに気温は上昇します。
こんな過酷な環境に合わせてボルボの車は作られているわけじゃありませんからね、、、
[char no=”8″ char=”rina”] だから、ボルボを長く所有したいなら駐車場は屋根付きのガレージがおすすめです![/char]
ボルボの故障事例と修理費用
次は実際におきた故障事例と修理費用を車種別に見ていきましょう。
V40・エンジンマウントの劣化
エンジンマウントは車体にエンジンを固定するための部品で主に金属とゴムから構成されており、経年劣化するとエンジンを固定する力が弱くなり車体の振動が大きくなります。
走行中にボンネットからカタカタと異音がしたら、エンジンマウントが原因だと疑いましょう。
よくある故障なので、ディーラーに持っていけば1時間ぐらいで修理は終わります。
修理費用の相場
- エンジンマウントの部品代:15,000円
- 作業工賃:7,000円
- 合計:22,000円
V60・サーモスタットと水温センサーの交換
高温多湿の気候に弱いボルボの車はエンジンを冷やす冷却水の温度を調整するサーモスタットと水温センサーの故障がよくあります。
水温計がいつもより高い値を示してエラーメッセージが点灯したきは、すぐディーラーの整備工場で見てもらいましょう。
異常が起きたまま走り続けてしまうとオーバーヒートの原因になりますし、最悪の場合はエンジン自体が故障するリスクがありますからね!
修理費用の相場
- サーモスタットと水温センサーの部品代:10,000円
- 作業工賃:7,000円
- 合計:17,000円
XC40・エバポレーターからのガス漏れ
ボルボは国産車に比べてエアコンの効きが弱いですが、温度を下げても冷風が出てこないときはエアコンガスを充填してみましょう。
それでも生温い風しか出てこないときはエバポレーターからガスが漏れていることが考えられます。
外気を冷たい空気に変える役割を持つエバポレーターが壊れてしまうと、エアコンがほとんど効かなくなるので心配な方は夏本番を迎える前にメカニックに点検してもらうのがおすすめです。
[char no=”8″ char=”rina”] ちなみにエアコンから悪臭がするときはフィルター交換とあわせてエバポレーターの洗浄を行うことで改善されますよ![/char]
修理費用の相場
- エバポレーター:30,000円
- 作業工賃:10,000円
- 合計:40,000円
XC60・エアバッグ警告灯の点灯
エアバッグ警告灯が付いたときは、ほとんどの場合でエアバッグ自体が壊れたわけじゃなくてステアリングとエアバッグを繋ぐ役割を持つケーブルの不良・接触不良です。
最近の車はステアリングにエアバッグだけじゃなくてオーディオの操作系統やオートクルーズを設定するためのボタンなど様々な機能が付いているため、不具合が起きやすくなっています。
各種警告灯が付いたときは整備工場にある故障診断機でチェックすると原因がすぐ分かるので焦る必要はありませんが、できるだけすぐ入庫するようにしましょう。
修理費用の相場
- OBD2による故障診断料:3,000円
- 作業工賃:5,000円
- 合計:8,000円
XC90・ハブベアリングのガタツキ
乗り心地が悪くなった気がする、タイヤのあたりから異音がするなどの症状があるときはハブベアリングのガタツキかサスペンションの故障を疑いましょう。
走行中にゴォーとかカタカタとか異音がするときは、ハブベアリングの取付不良や劣化が考えられます。
新車を購入してすぐに異音がするときは初期不良の可能性が高いので、新車保証があるうちに直してもらってください。
[char no=”8″ char=”rina”] また走行距離が10万km近くなると部品の劣化によりガタつくようになり異音が発生するので、定期点検のときなどに交換を依頼してください。[/char]
修理費用の相場
- ハブベアリングの部品代:40,000円
- 作業工賃:10,000円
- 合計:40,000円
ボルボを故障・トラブルの心配なく安心に乗る方法とは?
ボルボに乗りたいけど故障が心配で買う勇気が出ないあなたに向けて、安心して乗る方法をまとめたので、ぜひ参考にしてください!
新車延長保証を付けよう
ボルボを新車で買うと3年間(走行距離は無制限)の保証が付くので、万が一故障があっても無料で部品交換または修理を行ってくれます。
主な保証対象となる箇所は以下の7つ。
- パワーウインドウ
- 電動ドアミラー
- パノラマガラスルーフ
- エンジン系統
- エアコン系統
- トランスミッション
- リアビューカメラ
だから3年間は安心して乗ることができますが、初回車検を通す予定なら4年目と5年目も保証される新車延長保証に加入してください。
新車延長保証は有償ですが加入しておけば5年目までは安心して乗ることができますし、事故を起こしてしまったときに助かる24時間のロードサービスや電話による初期対応アドバイスなどの付帯サービスも受けられるので何も心配する必要はありません。
料金は車種によって変わりV40は81,000円、XC40は89,000円、XC90は164,000円です。
[char no=”8″ char=”rina”] ※オートローンに組み込むこともできるので、長く乗るつもりなら新車購入時に加入しておくのがベスト![/char]
6-7年延長保証にも加入しよう
なんとボルボでは6年目と7年目も保証される6-7年延長保証というプランが用意されています。
これは輸入車としてはかなり珍しいことですが、安全性や品質に自信がある証拠と言えるでしょう。
ただ加入するには二回目の車検を正規ディーラーで受けなければならないので、維持費を安くしたいからといって車検専門店や街の整備工場で受けてしまったらアウトです!
10年近く乗りたいなら法定12ヶ月点検と車検は必ず正規ディーラーできちんと受けてくださいね。
中古で買うなら認定中古車の中から選ぼう
中古のボルボを買うなら専門メカニックによる厳しいチェックを受けて、一定の基準をクリアした認定中古車『VOLVO SELEKT』の中から選びましょう。
認定中古車なら購入後も正規ディーラーで点検整備を受けられますし、リコール対象となった場合もきちんとお知らせが届くので安心です。
また保証期間は1年間ですが最長2年まで延長できるプランも用意されおり、ほぼ新車と同じ感覚で乗ることができます。
- 新車登録から6年未満
- 走行距離は60,000km以内
- 100項目近いチェックに合格した車両のみ
- 正規ディーラーでアフターサービスを受けられる
正規ディーラー以外で購入するときの注意点
中古車販売店や並行輸入車など正規ディーラー以外から購入するときは、保証期間や内容がお店によって異なるので購入前に必ず確認しましょう。
よくあるのが本当は6ヶ月保証なのに1年保証だと勘違いして購入してトラブルになるケースです。
また納車前にはエンジンオイル、タイミングベルト、タイミングチェーン、スパークプラグ、ブレーキパッドなど消耗品の状態について把握しておくことも大切!
もし交換時期が近そうなら納車前に交換してもらったほうが安く済みますし手間も省けます。
悪質な業者だとほとんどの部品が交換時期なのにも関わらず、そのことを隠したまま契約を迫ることもありますからね、、、
特に型落ちモデルや5年落ちもしくは走行距離50,000km以上の個体は故障するリスクが高いので、慎重に購入するか検討してください。
あなたが車両の状態を適切に見抜くことができるなら正規ディーラー以外から購入した方が安く買えますが、そうじゃないなら正規ディーラーから買うのがおすすめです。
- 保証内容と期間
- 消耗品の交換時期
- タイヤの残溝
- 整備履歴
- アフターサービスについて
まとめ
ボルボの車は日本の高温多湿な気候に合わせて設計・製造されているわけじゃないので、電子基板・樹脂・ゴムなどを使用した部品が劣化しやすいことが故障しやすい原因と言えるでしょう。
ただ、きちんと12ヶ月点検や車検を受けて消耗品を適切なサイクルで交換しておけば故障を防ぐことができます。
輸入車には整備費用や消耗品代が国産車より約1.5倍高くなるのでためらう人もいるようですが、故障の心配なく安心して乗りたいならディーラーが推奨する整備と消耗品の交換を受けてくださいね。
また、はじめてボルボを購入するときは正規ディーラーで新車もしくは認定中古車を買ってください。
相場より安いからといって素性のわからない車を買ってしまうと、故障リスクが極めて高いので安心して乗ることができませんからね!
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