アバルト124スパイダーは官能的な走りを楽しめるオープンカーです。
販売台数は多くありませんが根強いファンがいる車で、購入を検討している方は多いです。
ただ、2020年に生産終了しているので中古車しか選択できませんし、なおかつイタリア車なので故障が心配ですよね。
そこで、今回はよくある故障事例と修理費用をまとめました。
トラブルの心配なく安心に乗る方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください!
アバルト124スパイダーの故障事例と修理費用
アバルト124スパイダーはマツダのND型ロードスターがベースになっており、イタリア車の中では壊れにくいですがエンジンなどのパワートレインはアバルト製です。
アバルトならではの故障があるので、さっそく見ていきましょう。
エンジンのオーバーヒート
124スパイダーのエンジンはフィアットが開発してアバルトがチューニングした、直列4気筒1.4L+マルチエアターボです。
吹け上がりがよくてサウンドも太くて評価は高いですが、真夏など気温の暑い時期に長時間走るとオーバーヒートを起こす可能性があります。
原因としては、ほとんどの場合で冷却用ファンの不良です。
暑い日のドライブ中にエンジンチェックランプが点灯したら、速やかに車を路肩に止めてディーラーに電話しましょう。
冷却用ファンの交換で約10万円
イグニッションコイルの不具合
エンジンが掛かりにくい違和感を感じたら、イグニッションコイルの不具合を疑いましょう。
イグニッションコイルはガソリンを燃焼させるのに必要なスパークプラグを点火させる役割を持っています。
経年劣化などにより不具合が発生すると、スパークプラグの点火不良になりエンジンが掛かりにくくなります。
エンジンは車の命ですから、交換するときは安い社外品ではなく純正品にしましょう。
1本あたり約2万円
エアコン用コンプレッサーの焼付け
カーエアコン用のコンプレッサーには、動作を滑らかにするために潤滑油(オイル)が使われています。
このオイルが傷やヒビ割れが原因で漏れ出してしまうと、強い摩擦により摩擦熱が発生してコンプレッサーが焼けてしまいます。
また、カーエアコンはエバポレーター、エキスパンションバルブ、リキッドタンクなど数多くのパーツから構成されているため、コンプレッサー以外にも交換が必要なケースがよくあります。
エアコンの効きが悪くなっても気にしない人が多いですが、壊れてからでは遅いので早めにディーラーで見てもらうのがおすすめです。
エアーコンプレッサーの交換で8万~10万円
幌とシートバックバーベゼルが干渉する
初期モデルには幌とシートヘッドレスト裏側にあるシートバックバーベゼルが触れて干渉する不具合があります。
頻繁に幌を開けてオープンにする人ほど、干渉するので傷の原因になります。
走行する上で重大な問題になることはありませんが、車が傷付くのは嫌ですよね。
幌を開ける際にビビリ音や動作に違和感があったら、シートバックバーベゼルを確認してみましょう。
ウォッシャー液がタンクから漏れる
ウォッシャータンクが熱や経時変化により劣化すると、穴が開いてウォッシャー液が漏れ出します。
補充しても警告ランプがすぐに付くときはウォッシャータンクの交換が必要です。
アバルト124スパイダーはロードスターと違ってターボエンジンなので、エンジンルームが高温になりウォッシャータンクが劣化しやすいので要注意!
トランスミッション制御コンピューターの不良
2019年7月30日に国土交通省からリコールが届出されています。
自動変速機搭載車のトランスミッション制御コンピュータにおいて、クラッチ制御プログラムが不適切なため、Dレンジ(マニュアルモード含む)で走行中にレンジ信号ノイズを検出した場合に、意図しないクラッチ制御が作動することがある。
対象は平成28年09月02日~平成31年03月20日の間に生産された730台です。
トランスミッション制御コンピューターのクラッチ制御プログラムを対策プログラムに修正することが必要です。
ほとんどの個体で改善されているはずですが、稀に改善されていないこともあるので中古車を購入した場合は再確認してみましょう。
アバルト124スパイダーが壊れたときの対処方法
壊れたり違和感を感じたりしたときの対処方法を紹介します。
不具合があるのに走行を続けてしまうと、重大な故障に繋がるので適切に対処することが大切です。
ディーラーに連絡をする
ディーラーで購入した車両なら、まずはディーラーまたは担当の営業マンに連絡しましょう。
適切な対処方法を教えてくれますし、レッカー手配なども行ってくれます。
修理費用は高めですが、熟練のメカニックが純正パーツを使い丁寧に直してくれるので、安心安全に任せることができます。
アバルトのようなマニアックな車は、JAFや自動車保険のロードサービスを呼ぶよりもディーラーを頼りにしましょう。
修理業者・整備工場に持ち込む
修理費用を安く抑えたいなら街の修理業者・整備工場に持ち込むのがおすすめ。
バッテリーのトラブルやブレーキパッドの交換など、よくあるトラブルならディーラーじゃなくても直してくれますからね。
ただし「アイドリングストップが動作しない」、「エンジンの掛かりが悪い」、「変速のタイミングがおかしい」などパワートレイン系の不具合については、ディーラまたはイタリア車に特化したショップで見てもらいましょう。
アバルト124スパイダーを故障・トラブルの心配なく安心して維持する方法
アバルト124スパイダーに安心してお乗りいただく方法をまとめました。
故障・トラブルが心配なら、今から紹介する3つのことを守りましょう!
アバルト オートエキスパート(認定中古車)の中から選ぼう
安心を第一に考えるならアバルト オートエキスパート(認定中古車)の中から選びましょう。
販売価格は相場よりも高くなりますが、やはり正規ディーラーで検査・整備を受けた個体なので信頼性が高いです。
- 新車登録から7年以内
- 走行距離8万km未満
- 24時間サポートのロードサービス対応
- 約100項目の検査をクリア
- 走行距離無制限で2年間の保証付き
中古車でありながら2年間の保証付きなのが最大のメリット!
ただ、販売台数が多くないので認定中古車の台数も少ないですが、全国47都道府県から取り寄せることができるので、気になる車両があるなら近くのディーラーで営業マンに問い合わせてみましょう。
現在の個体状況や保証期間をしっかり確認する
ディーラーではなく町の中古車販売店や外車を幅広く扱う自動車販売店で買うときは、必ず保証内容や期間を確認してください。
お店によっては購入してから3ヶ月しか保証が付かないのに、1年保証だと思いこんで買った人が痛い目にあうケースが多々あります。
あと、契約書にサインする前に各パーツの劣化具合や交換時期について自ら確認することも忘れてはいけません。
でも、素人では分からないこともあるので、あなたが納得がいくまでスタッフに説明してもらいましょう。
- タイミングチェーン
- スパークプラグ
- バッテリー
- 各種オイル
- タイヤの溝
- クラッチの残量
近所のイタリア車専門店を探しておく
全国にはイタリア車に特化した専門店があるので、あなたがお住まいの地域に専門店があるか探しておきましょう。
専門店なら正規ディーラー以上の知識を持ったメカニックがいるので、故障しても速やかに修理してもらうことができます。
また、マフラー交換やエアロパーツの取り付けなども快く引き受けてくれますよ!
- 東京都:GENIO(ジニオ)
- 神奈川県:TEZZO(テッツォ)
- 愛知県:アクトオートサロン
- 京都府:ホリイトレーディング
- 福岡県:テクニカルオートヒグチ
まとめ
124スパイダーは信頼性の高いマツダのロードスターがベースなので、他の輸入車よりも故障は少ないと言えます。
ただ、エンジンはフィアットが開発したものをベースにアバルトがチューニングした独特のものです。
エンジンオイル&フィルターの適切な管理はもちろんですが、スパークプラグの状態なども日々確認しておくことが大切。
トラブルが心配なら2年保証が付く認定中古車を探すのがおすすめです。
- 官能的なエキゾーストサウンド
- 色気のあるエクステリア
- オープンカーならではの爽快感
これらの魅力は124スパイダーじゃないと味わうことができないので、興味がある方は前向きに購入を検討してみましょう!